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急性胃腸炎

急性胃腸炎の原因の多くが感染性胃腸炎と考えられます。細菌やウイルスなどが胃腸に感染して起こる疾患で、ウイルス性胃腸炎、細菌性胃腸炎や寄生虫による場合もあります。ウイルス性腸炎は冬に、細菌性腸炎は夏にかかりやすい傾向にあります。いずれも脱水に至らないように経口補水液などで適切な対応が必要です。

ウイルス性腸炎

ウイルス性腸炎は、嘔吐が先に起こりその後に下痢が出現するのが一般的な経過です。ロタウイルス、ノロウイルスが代表的な胃腸炎を引き起こすウイルスです。ロタウイルスの潜伏期は48時間程度で発熱、嘔吐で始まり頻回の水様下痢(典型的には白色便)を生じます。嘔吐、発熱は1−2日程度で治まりますが下痢は7日程度持続します。ノロウイルスの潜伏期間は12時間程度で通常1−3日で軽快していきます。ロタウイルスより軽くすむことが多いです。2−4週間程度便中にウイルスが排泄されるので周囲への感染拡大の防止が重要です。

 

細菌性腸炎

 生肉や加熱不十分な肉の摂取により発生する感染性胃腸炎は、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌(O-157など)、サルモネラなどの細菌が原因となります。カンピロバクターではギランバレー症候群や関節炎、腸管出血性大腸菌では溶血性尿毒症症候群といった後遺症を残しかねない合併症も報告されます。生食にはリスクが伴うことを知り、肉は十分に加熱することが大切です。

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